宮城縣郷土かるた 震災復興と戦災復興、かさなる願いを込めて半世紀ぶりに復刻

山形ゆかりの兄弟が1949(昭和24)年に制作した「宮城県郷土かるた」が半世紀以上の時を経て復刻された。敗戦からの復興途上にあった宮城県の姿を兄が詠み、弟が描いた合作かるた。東日本大震災で大きな打撃を受け、再生への道を歩み出した現在の宮城に重なる読み札もあり、「被災地に贈りたい」とまとめて購入するケースもあるという。(2011.12.31山形新聞)

「郷土カルタ」は当地の伝統、自然、歴史、偉人、行事、産業といった様々な特色を詠み込んだもので、いわゆる「いろはカルタ」や「百人一首」などとは少々趣の異なるものである。平成13年に確認されたものでも、全国に535種類近くあるというのは驚きだ。中でも群馬県127種、埼玉県101種は全体の約3割を占め、大会も盛んに行われている。(1)

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『サイト記事関連の絵札を集めてみました。』

復刻された「宮城縣郷土かるた」は仙台市の書店で販売されてましたので、私も一つ購入してみました。意外だったのは、宮城県と銘打っているものの私を含めて身内の誰一人このカルタの存在を知らなかったことです。宮城に限っても、現在30種以上の郷土カルタが確認されているので、例えば群馬県の「上毛かるた」ように、一種だけが県内に広く普及し、親しまれている例というのは大変珍しいのでしょう。

個々の札に関しては昭和24年に制作されただけあって、敗戦後の県民に誇りと元気を取り戻すことを主眼に置かれて作られています。そういう意味ではやはり、東日本大震災からの復興を目指す今と当時の制作意図に重なるものを感じました。比較的有名な歴史や偉人等が配されていますが、中には年配の方でも知らないような札も幾つかあり、読札の裏側に解説がありますので勉強にもなることは間違いありません。

更に、洋画家である杉村惇の絵札が柔らかで暖かい味わいを出していて、この画を見るだけでも一見の価値があります。氏は戦後宮城県塩竃市にながく住まわれ、塩竈神社の祭礼や港祭りのポスター等も多く手がけておりますから、その画風は宮城の方々にはとても親しみやすく懐かしいものでありましょう。

札数は45枚、中でも伊達騒動に関する札がニ枚ありました。この当時はまだ山本周五郎の「樅ノ木は残った」は連載も始まってませんから、史実としてのこの事件が如何に仙台藩、しいては地元の人にとって大きな出来事であったかというのを、あらためて実感しました。

記事にもありますが、この「宮城縣郷土かるた」は全国の書店(取扱い書店は荒蝦夷のHP参照)で販売していますが、webでも購入可能です。興味がある方はこちらから。

(1)参考にさせていただいたサイト 郷土かるた館

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