ガリポリの戦い (1915年)

アンザック・ディ

第一次世界大戦中の1915年4月25日、ドイツの同盟国オスマン帝国の首都コンスタンティノープルに進撃すべき連合国軍はダーダネルス海峡西側のガリポリ半島に上陸作戦を敢行した。しかし、事前に塹壕と重機関銃で待ち構えていたオスマン軍の強力な抵抗に合い、翌年1月に全軍撤退した。

オーストラリア・ニュージーランド軍(ANZAC)は、エーゲ海に面した半島西側、現在アンザック入江と呼ばれる地点に上陸し多大な犠牲を払うことになったが、両国は4月25日をアンザック・ディとし祝日に制定している。

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映画「誓い」に描かれたアンザック

1981年公開の豪州映画『誓い』(原題Gallipoli)は、このガリポリの戦いに参戦するオーストラリア青年2人の物語である。前年に大ヒットした『マッド・マックス』のメル・ギブソンが主演し、『刑事ジョン・ブック 目撃者』のピーター・ウィアーがメガホンを取っている。

作品は戦争の無常さを強調するかのように、前半を主人公二人の破天荒な生き方をこれでもかと映し出し、後半部に戦場での激戦が描かれている。ウィアー監督のインタビューから、戦地のロケは全てオーストラリア国内で行ったということだが、記録写真と見比べても当地と見間違う程のリアルさが表現されていた。

ANZACは、オーストラリアとニュージーランドがイギリスからの独立による歴史の浅い母国の存在意義を高めようという国内の高揚が後押しされ、志願兵により構成された軍団であった。

ガリポリ上陸作戦

ガリポリ上陸作戦は、ダーダネルス・ボスフォラス海峡を突破することによるロシア東部戦線との連携を図るという英国海相チャーチルの発案により、1915年4月に開始された。同盟国ロシアへの補給路を確保すると同時に、膠着状態にあったヨーロッパの西部戦線の現状を打破する意味合いもあった。

英軍本隊の陽動として、ANZAC軍らの上陸は実施され作戦自体は短期で終結するはずであった。だが、前述したようにドイツ+オスマン軍の戦術により、陸軍11万、戦艦7隻、艦船10数隻を失い敗退した。

映画では、陽動作戦以上に部隊長の無謀な指揮が悲劇を生んだように描かれている。機関銃で待ち受けるオスマン軍の塹壕にライフルも持たずに全軍突撃するANZAC軍の兵士たち。主人公も同様に、そして印象的なラストシーンへ。

なお、この時ガリポリで連合軍を迎え撃ったオスマン軍の指揮官は、帝国亡き後トルコ共和国初代大統領となったムスタファ・ケマル大佐であった。敵の進攻を食い止めた救国の英雄として、今日も名声を確かなものとしている。

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